ニワトリ胚の培養から発生を知る「生命誕生」

科学映像館より生命誕生を取り上げさせていただきます。

この作品は有精卵から杯盤を取り出し、その胚発生を丁寧に追っています。

驚くべくは1963年という時代背景にありながら、その素晴らしい作品のクオリティです。


科学映像館・生命誕生より

1963年にパドヴァ大学・ヴェニス映画祭共催 国際科学・教育映画退会 グランプリを受賞。

ヴェニス映画祭といえばおそらくはイタリアのヴェネツィア国際映画祭(wikipedia)のことを指すのだと思いますが、

私たちはあまりその方面に詳しくなく、

是非わかるかたがいましたら、

教えていただけると幸いです。

なお、パドヴァ大学(wikipedia)もイタリアの歴史ある大学で、

ガリレオ・ガリレイやダンテなども教鞭をとっていたことで有名です。

作中ではたまごから胚盤を取り出してガラス容器中で培養を行い、

心臓形成が行なわれるまでを紹介しています。

ですが、この動画を見る前に少しだけ、想像しやすいようにいくつか補足をしておこうと思います。

有精卵の卵は、

私たちが普段食べる卵(無精卵)と異なり、

適切な環境にあれば胚発生が進みひよこになります。

大体どの部分で胚発生が進むかというと画像中にある胚盤葉(白い部分)です。

黄身の部分が多いのはたまごで生まれる生き物の特色です。

端黄卵といい、卵割(wikipedia)の種類は盤割です。

蛇足ですが人間は等黄卵ですので、こんなに黄身がありません。

これについては、またの機会に。


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

上の画像は出生後24時間ですが、

次の画像を見ていただくと48時間経過で眼胞や心臓、脊髄などが形作られています。


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

3日目(72時間経過)です。


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

4日目


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

ここまでの紹介でどのようにニワトリ胚ができるか想像できたのではないでしょうか。

動画ではこの辺りまでの発生を追っています。では、生命誕生をご覧下さい。

さて、

ここからは動画で紹介した部分から先の発生を追って行きたいと思います。

ニワトリ(ひよこ)はおおよそ21日で卵からでてきます。

6日目


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

8日目


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

12日目


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

14日目


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

16日目


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

18日目


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

19日目


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

20日目

端打ちが見られます。


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

21日目

ひよこ誕生。


たまご博物館・養鶏研修シリーズより転載

いかがでしたでしょうか。

今回紹介した写真は全て、たまご博物館の養鶏研修シリーズより転載しております。

当サイトでは写真をいくつか抜粋していますが、

たまご博物館にはより細かい日数ごとの写真と解説が載せてあります。

興味のあるかたは是非アクセスをしてみてください。アクセスはコチラ

発生生物学においてニワトリというモデルは非常にスマートに感じられますね。

関連記事

顕微鏡下におけるマウス胚の発生

ニワトリ・ハエから知る胚発生の映像作品

参考資料

生命誕生, 科学映像館
養鶏研修シリーズ[その4], たまご博物館

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