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からだと免疫のしくみ

入門ビジュアルサイエンス からだと免疫のしくみ (入門ビジュアルサイエンス) 日本実業出版社 免疫学の勉強をするならこれ一冊で十分、 とは、言い切れませんが理解しやすくていいですよ。 先にあげたプロブレムブックに続き、 10年以上前に出版された本です。 だから、これ一冊だけでは心もとない気がします。 まず、これを理解してから、 他の本をやれば、理解のし易さが違います。 Amazonなどで中古なら100円以下で、 販売しているのもあるみたいなので、 とりあえず、とりよせてみてほしい。 その値段以上の価値が絶対に見つかると思います。 とっつきにくい免疫学が図説でわかりやすく、 まさに目で見て覚えるといったイメージ。 免疫学に苦手意識を持つ人に勧めます。

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生命科学者になるための10か条

生命科学者になるための10か条 (ひつじ科学ブックス) 生命科学者になるための10か条 柳田充弘博士(wikipedia) 文化功労者で分子生物学者。 こちらに軌跡が書いてあります。 http://www.brh.co.jp/s_library/j_site/scientistweb/no54/index.html 読みやすい。わかりやすい。がんばろうと思える。 そんな一冊です。 だいぶ古い本ではありますが、生命科学者だけでなく科学者を目指すなら読んどいてもいいんじゃないでしょうか。 まだまだ私には柳田先生がどんな先生かはよくわかっていません。 それでも、この研究自体には関係ない本を一冊余んですごい人だなぁと思えるのはすごいことじゃないでしょうか。 これから科学者になろうとする若者に向けて書いてあります。 基本的なスタンスから実験への考え方まで。 手技手法以上に、心がけをといておられます。 柳田先生はブログも書かれております。 http://mitsuhiro.exblog.jp/ これだけ長く続いているのもすごいですね。

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医学と芸術展

六本木ヒルズは森美術館で開催されていたの医学と芸術展について。 昨年の話ですがとても面白かったです 個人的にはもっとサイエンスよりな内容を勝手に想像していたのですが 副題に”命と愛と未来を探る”と書いてあるだけあって 医学と生命科学に基づいた人のあり方を 芸術という枠組みで表現しているようでした ダビンチの解剖図も見ました カメラのないあの時代、正確に模写する技術はすごいことだと感じました ダビンチはまさに芸術と科学の混ざり合ったところにいたんだと思います 科学と芸術が別れて。それぞれに細分化していった歴史 それが今、また出会おうとしているのでしょうか その一方で芸術として倫理的に認められない世界もあります GFPバニーは考えさせる内容でしたし (蛍光を発するウサギを芸術作品として作った話) 一方で女性が一生で飲む避妊薬で作ったドレスや スーパーヒーローの老後など 現実に訴えかけてくるものも多かったです なんとなくでも興味があれば是非行く価値があると思います 細かい知識なんかいらないです ただ、あたりまえのことがどんなことなのかを感じる世界でした 医学と芸術:生命と愛の未来を探る―ダ・ヴィンチ、応挙、デミアン・ハースト

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有機化学美術館

知ってる人はしっているサイト、有機化学美術館。 なんといっても、わかりやすいと思います。 ブログバージョンの分館もあり、...

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理系のための人生設計ガイド

研究さえできればそれで何もいらない。 そういう考えの人はどれぐらいいらっしゃるのでしょうか? 自分の思うように研究したければ、自分が研究室のトップになるのが一番いい。 もちろん、うまいこと自分のやりたいことと同じことをしている研究室を見つけて、そこで思うがままに研究ができる人もいらっしゃるかもしれません。 でも、そんなうまくいく人は珍しいと思います。 それに、子供ができれば経済のことも考えなくてはならない。 子供がいなくても、歳をとれば、体も弱るし出費も色々と増えていく一方だろう。 大切なのは計画だと著者は言っております。 人生の大きな流れは神様が作るかもしれない。たとえば、40年後に社会がどのようになっているかはわからないから、自分で完璧な人生設計をすること は無理だろう。それでも、社会がどの方向に向かっていて、自分の人生にどのような「風」が吹いているかを見極めることはできるはずだ。その風をしっかりと つかまえることが「人生設計」という概念であると信じて、この本を書いた。 著者は成功者です。 もちろん数々のトライアンドエラーを繰り返して手に入れた結果だと思う。 しかし、その通りにならない人だっていることだろう。 そもそも研究という土俵にのるための経済力や、まわりの理解が得られないこともあるでしょう。 この本はそういった問題点はクリアした上で知るべき事柄が書いてあります。 この話を鵜呑みにするのはよくないと思います。 この本に書いてあるように、なにせ人生は99%仮説だから。 それでも、この本を手にして入れた経験は、自分の人生にどんな風が吹いてるかを判断する助けにはなってくれると思います。さらに、理系として生きて行く上でのエッセンスをしっかりと書いてくださっていました。 私が読んだのは第一版でしたが、既に第二版が出ているようです。 読んだ方は感想を教えていただけると幸いです。 理系のための研究生活ガイド 第2版 (ブルーバックス)

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子どもたちのアフリカー”忘れられた大陸”に希望の架け橋をー

この本のそでのところに書いてあった文章の頭をそのまま書き写す 親をエイズでなくした子供は1100万人。少年兵は13カ国で10万人。毎年20万人もの子供が「奴隷」として売買されている。女の子の場合、一般に男より社会的地位が低く性的虐待などが、さらに加わってくる。。。。 次の世代を担うアフリカの子どもたちの未来はどうなっていくのだろうか。 きびしい状況の中でも、よりよい未来をめざして新たな模索を初めている人たちは、何をしようとしているのだろうか。 日本にいる私たちは、何をしなくてはいけなくて、何をしたらいいのだろうか。 子どもたちのアフリカ―“忘れられた大陸”に希望の架け橋を 石裕之さんの南部アフリカについての渾身のレポート。 著者の情熱が伝わってきます。 読もうと思いつつ時間がとれずにだらだらこんな時期になってしまいました。 全六章となっており、それぞれ子供を切り口に南部アフリカの現状を語ってくれている。 しかもそれぞれがしっかりと資料をもとに数字にして書いてくださっているので、 なんとなくであるがわかりやすい。 何故なんとなく、という表現になるかというと、 それぞれの数字の規模が大きすぎるということです。 簡単に私たちが想像して思いつけるようなレベルの状態ではなくなっているんでしょう。 すべての章が読んでほしいと思える内容でしたし、 すべての章を読むべきだと思います。 私たち日本人にはじまり一般的に先進国と言われる国の人々が考えるボトムの生活を大きく上回るひどさでしょう。そして、そこにいる子供たちもまた。。。 世界を一周したいという人がいます。 その人らにこのような土地は見えているのでしょうか? 癌は世界の人々が治すべき課題だ、と言う人がいます。 それ以上に多くの人がエイズや飢餓によってなくなっているのを無視できるのでしょうか? 豊かすぎる国に生まれた私たちはまだまだ上を見て登ろうとしているのかもしれません。 しかし、日本などの先進国だけが上に行くなんて意味がないのではないでしょうか。 みんなで、世界のみんなで、持続可能な世の中を作れることが 本当の意味で素晴らしいことなんだと思いました。 どんなに難しくても、です。 私は答えがなんなのかわからないですが、知らないよりは知ってるべき事が書いてある本だと思います。 それぞれの章題を書いておきます。 第一章:エイズが残した大量の孤児 第二章:日常的にくりかえされる性的虐待 第三章:女性性器切断(FGM)と少女たち 第四章:はびこる子ども労働 第五章:戦場で戦う少年たち 第六章:現代に生きる子ども奴隷

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メルクマニュアル(The Merck Manual Online)

万有製薬株式会社によるサイト。 Merck & Co.の日本法人です。 メルクマニュアルはとても有名らしく、膨大な医学情報をコンパクトに要領良く掲載され、現在まで基礎的・スタンダードな医学書として世界中の医療従事者を中心に活用されている専門書とのこと。 そのメルクマニュアルがWebで使えます。 個人的には使う機会があまりないのですが、 興味のある方は使いやすいと思います。 感想などありましたら教えてほしいです。

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地球環境「危機」報告

地球環境「危機」報告 WHO(世界保健機構)によると、 世界で毎日約2万5千人が飢餓、あるいは栄養不足に関連した死因でなくなっている。 そのうち4分の3は5歳未満の子供であり、 5秒足らずで一人の子供が死亡し、 1時間ごとに子供で満席のジャンボジェット機が墜落する計算だ。石弘之氏の最新レポート。 2008年発売だが、もう発売してから二年経ち、 あっという間に世界情勢も変わり、 それに呼応するかのように私たちの環境も変化してしまっている。 それでも、この本には読む価値があると思います。。 著者のあとがきもよかった。 「全世界の人々がそれぞれ考えるあたりまえの幸せに向かって動いたら、 それこそ地球はこわれてしまうかもしれない。」 みんな幸せに。 それだけのことが難しく、いかんともしがたいのかもしれない。 全十章から構成されており、 どれもが私たちの将来に直結する内容でした。 第一章 世界に広がる人種抗争 -人口の過疎過密が引き金に 第二章 巨大化する災害 -開発で脆弱化する自然 第三章 海は空っぽ -乱獲で消えた魚 第四章 飢餓か飽食か -両極化する食糧問題 第五章 水の争奪戦が始まった -新たな資源戦争のはじまり 第六章 横行する違法伐採 -森林破壊の果てに 第七章 激化する黄砂 -誰が砂漠を広げているのか 第八章 新顔ウイルスの脅威 -環境の変化が生んだ感染症 第九章 動物たちの黙示録 -六回目の大量絶滅時代 第十章 からだをむしばむ化学汚染 -どこまで汚せば気が済むのか どれも大切な話ですが。第三章から第五章までの食糧関係が特に私は集中してしまいました。

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Dialogue in the Dark in TOKYO

Dialogue in the Dark in TOKYO。 ダイアログインザダークだと長いのでDIDと略します。 真っ暗やみの中で視覚障害者の方をリーダーにして闇の中を探検する、というエンターテイメントです。外苑駅から歩いて少しの場所が会場でした。 地下にありましては行ってみるとこじんまりした綺麗な待合室があり、そこで時間までまたされます。 女性の方はヒールが危ないということで、スニーカーと靴下をその場で貸出をしていました。 時間前に行った時は一人のお客さんが何人かいましたが、最終的にはカップルさんが多かったと思います。 これは時間帯にもよるのではないかと思いますが、その時々のチームは時の運ではないでしょうか。(基本的に8人のチームを組んで暗闇を探検するみたいです。) 昼間の時間帯だと子供も多いみたいです。 真っ暗やみの中でコミュニケーションをとるにはよく話せるに越したことはないと思いますが、もちろんそれが難しい人も多いと思います。その時のチーム次第でしょうか。 私が行ったときはみなさんよく話す人たちが多かったです。 おかげで、なんの問題なく暗闇を探検できた気がします。 探検をするときにみなさんのあだ名を決めました。 自己紹介は人それぞれですが名字の人も名前の人もいました。 まだチームの人の顔も覚えられないまま視覚障害者の方が使う白杖(眼が見えない方が使う棒です)の説明を簡単に受けて、90分の闇の中へ。 詳細はそれほど語る必要はないと思います。 行かなきゃわからないと思えるような世界でしたから。 が、最後にみんな、真っ暗の中、バーに案内された話はしてもいいと思います。 暗闇の中で多くの方がビールを注文し、ワインを頼んだ方もいました。 ビールを注ぐときこぼれないかと思ったのですが、 そんなことはありませんでした。 アテンドの方の話によると曰くビール瓶、グラスの重さや温度などで判断してるそうです。 もうたくさんこの作業を繰り返しているので無意識でわかるぐらいのレベルに達してるとか達していないとか。 暗闇の中での乾杯なんてそうそうないんじゃないでしょうか。残念ながら飲んだビールの銘柄がわからないあたり、私がキリン一番絞りが好きだなんてもう言えない気がしました。 普段、視覚から得られる情報量は相当なものだと思います。 その視覚がなくなったときに、残りの感覚がどれほど鋭敏に動くか、身にしみてわかりました。 出会ったその日に何のためらいもなく手をつなげる世界。 DIDのサイトにあるように、土のにおいや水の感触。 普段、考えもしないようなものに驚き、知れる、そんなエンターテイメントでした。 また暗闇から出た後、それぞれが何事もなかったように他人に戻ったときは、やはり、所詮見える世界にいる私たちには違う世界だったんだろうか、とも思いました。 それでも、そういう暗闇の世界を知ることができたことは、知らないことに比べて、価値あることだと思います。 非日常の世界。真っ暗やみのエンターテイメント、DID。 予約がいつも埋まっていることが多いですが、ぜひ参加されればと思います。 私が参加したのは春初夏バージョンらしいので、秋冬になればまたかわるそうです。 知らない世界にこんな東京の真ん中で出会えるなんて素敵だと思いました。 是非、行ってみてください。

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私の地球遍歴ー環境破壊の現場を求めてー

第一章 環境保護運動家の死 環境保護の前線にいる人々の姿が映し出される。 日本で訴える環境保護などとは比較にならないぐらい、切実な環境破壊の現場での環境保護運 動。まさに戦争の最前線みたいなものだ。いのちをかけて環境保護のために走り回る。口でいうだけの「いのちをかける」。そんなものとはまったく違う、本当 の「いのち」をかけて、今日もどこかで死んでいる人がいるのかと思うとやりきれない。 第二章 死に急ぐ先住民たち 先住民の自殺率があがっている。それが意味するところは? 狩猟民族から狩りを奪ったら、どうなるのだろう。彼らが培ってきた文化は急速に変わり始めている。自分の意思とは無関係に変化の流れが襲ってきている。それでも、そこにある絶対的なジレンマと抱えて、彼らの伝統と押し寄せる近代化を見つめる。空虚さしか感じられなかった。 第三章 飢餓キャンプの現実 負の連鎖反応の繰り返し。 エチオピアという国のありかたについても考えさせられた。 第四章  砂漠の村のできごと 最後の追記が衝撃的だった。 砂漠化という、少し環境問題に興味があれば知っているような内容であるが、近年叫ばれている表層的なものでなく、その内側まで、さらにはそこに住む人々までレポートしてある。 第二章と同様、そこに住む人たちの伝統と現実とのジレンマを感じる。 第五章 東欧の汚染地帯 環境問題と政治のありかたを考えさせられる。 資本主義も環境破壊の一因であるけども、社会主義に関しては環境破壊の急先鋒になりえると心から思えた。結局は目先の欲にとらわれる現実が見える。 第六章 中国二つの大河 黄河の断流からはじまり、中国の発展速度に対す現状での環境問題。最終的には食文化までを語っている。なにかと環境問題で取り上げられる中国。日本に近いからこそ、私たちは知らなければならないかもしれない。 第七章 奪いつくされる海 人間の活動に屈する海、とはまさにその通りかもしれない。 かつて、人間は広大な海を無限にあるような錯覚に陥っていた。危ない化学物質を海 に投げ込めば、無限い希釈されて最終的には無害なものになる。そういう考えもあった。でも、実際は、そんなことはない。海で攪拌される前に問題がおきた り、はてには攪拌されても生物濃縮で帰ってくる。海は無限でないのだ。有限の中で一定の秩序を保っている。人口増加の一途をたどることによる、海への影響 をつづっている。 第八章 南極の緑の大草原 著者が強く思いを馳せていたという南極。 僕もいってみたいと思う場所の一つです。人間の手が加わっていない土地という印象が強いかもしれま せんが、その実態は基地の存在、観光客の押し寄せによって汚されているみたいです。また、地球温暖化やオゾンホールの拡大などのダメージをよく受ける場所 でもあるとのことで、とても繊細な場所なんだと思います。そんな場所のレポート。 第九章 原発事故の余波 日本にとっても他人事でない事件だと思う。 このチェルノブイリ原発4号炉での爆発は広島の原爆500個分もの放射線物質が飛び散ったそう だ。これだけで、どれだけ危ないかが大まかにだが想像できる。さらには、恩恵を受けている私たちにとって、この原子力発電は約束された負の遺産なんではな いかと考えてしまう。廃炉になった原発は未だに無害化する技術がないからだ。この事故の後、そこに住んでいた人々をメインに話が進んでいく。人間はなんて 愚かなんだろうと思えた。 第十章 戦争が奪う人間と環境 戦争の遺産は多くは負の遺産である。でも、僕にとっては残しておかなくてはならない、負の遺産だってあると思う。戦争の知らない世代が増えてきたと しても、戦争を再確認するものがあれば、実学にはほど遠くても学ぶことはできる。知っていることと知らないことでは大きな差がある。非人道的な戦争の行い を語っている。