細胞についてのエントリーを少しずつですが増やしていこうと思います。
培養細胞と一口にいっても多種多様であります。
本サイトで紹介する内容はあくまでも一例であり、
実際に皆様が実験をされる際には、
より適した方法があるでしょう。
是非、比べていただいてどのように差があるか比べてみてください。
よりよい方法などあればコメントしてくださると幸いです。
wikipediaより転載
今回は細胞を始める際の一番最初のステップ。
凍結細胞を起こすところから始めます。
培養細胞を手に入れるときは、
大抵は凍結した細胞をもらうと思います。
もちろん同じ研究室のメンバーから培養した状態で渡されることもありますが、
まず大抵は凍結しています。
[Materials]
・保存チューブに入った凍結細胞
液体窒素中で保存していた場合、
取り出した後、急激な温度変化で、チューブが破裂することがあります。
出したらすぐにフタを少し緩めると破裂の確率は下がりますが、
基本的には手袋とフェイスガードをすることをお勧めします。
・細胞に適した培養液
培養液には血清など必要なものは予めいれてある状態のもの。
・必要に応じたサイズの培養容器
・37℃の恒温槽
・15 mLチューブ
[Method]
(事前準備)
培養液を37℃で温めておく。
15mlのチューブに10mlほど37℃で温めた培養液を加えておく。
1. 凍結した細胞の入った保存チューブを37℃の恒温槽に浸ける。 この際、フタの部分は浸からないように気をつける。
2. 凍結した部分が融けたら、取り出す。
3 融けた細胞を回収し、10mlの培養液に加える。
4. 混和する。
5. 遠心を行なう。
6. アスピレーターで上清を取り除く。
7. 細胞のペレットに培養液を加える。
8. 必要に応じてトリパンブルーを用いて生細胞の数を確認。
9. 培養容器に細胞をまいて、インキュベーターへ。
一般的に接着系の細胞のほうが浮遊系の細胞より上手く起きるそうです。
時に生存率が10%に満たないこともあり、原因として考えられるのは、
手順1〜3の動作を迅速に行なっていない場合が考えられます。
融解した環境下では凍結保存液が細胞に毒性を与えるなど、素早く希釈してあげることが求められます。
参考文献によっては凍結した細胞が融解しはじめた段階で、培養液に放り込むことを推奨しているものもあります。
また、もともとの凍結保存によって生存率が変わってきますので、
凍結した細胞を他の施設などからもらった際に生存率などについて聞いておくことも必要でしょう。
コンタミネーションなどが多い場合は保存チューブの扱いなどで雑になっていないか気をつけてください。
参考文献
・ | Wikipedia contributors. “Cell culture.” Wikipedia, The Free Encyclopedia. Wikipedia, The Free Encyclopedia, 2 Jun. 2012. Web. 3 Jun. 2012. | ||
・ | 細胞凍結保存液バンバンカー (日本ジェネティクス株式会社) | ||
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