1 M 塩化マグネシウム(MgCl2)の調整


wikipediaより転載

1 M 塩化マグネシウム(magnesium chloride, MgCl2, wikipedia)の作り方です。

主な目的は溶液中にマグネシウムイオンを加えるためです。

マグネシウムイオンが入ることで、

上皮細胞における細胞-基質接着を行ったり、

酵素反応の活性化因子として働いたりします。

また、上記の理由も含め、

PBS(+)の作製などにも必要とされています。

塩化マグネシウムの塩素イオンが阻害的に働くような場合には、

酢酸マグネシウムなどが必要とされることがありますが、

多くの場合、

塩化マグネシウム溶液さえ作ってしまえば事足りるでしょう。

では、1 M 塩化マグネシウムの作製方法を以下に示します。

[Materials]

・塩化マグネシウム六水和物 MgCl2·6H2O MW=203.3

・超純水

 
1 M  MgCl2 溶液 の調整
試薬  使用量(200 mL)   使用量(500 mL)   最終濃度 
 MgCl2·6H2O  40.6 g  101.7 g  1 M
 超純水  200 mL  500 mL

[Method]

(200 mLの場合)

1.  試薬を40.6 gはかりとり、160 mLの水に溶かす。

2. 溶けたことを確認したら200 mLまでメスアップする。

3. オートクレーブ。

4. 室温、もしくは4℃にて保存。

塩化マグネシウムは実生活においては、にがり(wikipedia)の主成分です。

豆腐を固まらせる成分といったほうがわかりやすいでしょうか。

また”にがり”ということからわかる通り、

マグネシウムは苦みをもたらします。

他にも、

美味しい食塩には適度なマグネシウムが混ざっていることで、

まろやかさをだしたりしているそうです。

にがりの抽出は伝統的な手法では塩からとってきたということからも、

塩化マグネシウムを身近に感じられるのではないでしょうか。

関連記事

PBS(+)溶液の調整

参考文献

Wikipedia contributors. “塩化マグネシウム.” Wikipedia. Wikipedia, 12 Jun. 2012. Web. 22 Jul. 2012.
Wikipedia contributors. “にがり.” Wikipedia. Wikipedia, 10 Jul. 2012. Web. 22 Jul. 2012.
じっけんレシピ(PDF), SIGMA-ALDRICH
バイオ試薬調製ポケットマニュアル―欲しい溶液・試薬がすぐつくれるデータと基本操作 バイオ試薬調製ポケットマニュアル―欲しい溶液・試薬がすぐつくれるデータと基本操作
田村 隆明羊土社
Amazonで詳しく見る
スポンサーリンク
  

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする