TNEバッファーもしくはTENバッファーと呼ばれる溶液です。
TE溶液にNaCl(塩化ナトリウム)を加えることで、
生理的な塩濃度に近づけています。
NaClの濃度については文献によって異なっていることがあります。
よくあるのは最終濃度が100 mMか200 mMでしょう。
本エントリーでは全て最終濃度が200 mMになるよう書いてあります。
[Materials]
10x TNEバッファー | ||
試薬 | 使用量(1000 mL) | 最終濃度 |
Tris | 12.11 g | 100 mM |
NaCl | 116.89 g | 2 M |
EDTA (EDTA 2Na 2H20) |
3.72 g | 10 mM |
超純水 | to 1000 mL |
ストック溶液を利用して1x TNEバッファーを作る場合。
1x TNEバッファー | |||
試薬 | 使用量(100 mL) | 使用量(500 mL) | 最終濃度 |
1 M Tris-HCl | 1 mL | 5 mL | 10 mM |
5 M NaCl | 4 mL | 20 mL | 200 mM |
0.5 M EDTA | 0.2 mL | 1 mL | 1 mM |
超純水 | to 100 mL | to 500 mL |
[Method]
(10x TNEバッファーの場合)
1. 800 mLの水にTris、NaCl、 EDTAを溶かす。
2. pHが7.4になるよう調節する。
3. 必要に応じてオートクレーブもしくはフィルター滅菌(しなくても良い)。
4. 室温もしくは冷蔵庫にて保存する。
細胞の懸濁、核酸の抽出とマルチに扱える溶液で、
以前紹介したDNA抽出溶液の組成もTNEバッファーとほとんど同じです。
NaClとEDTAの濃度が異なっているのみで、
このTNEバッファーにSDSを加えて抽出液としても使用する方もいます。
関連文献
・TE溶液
参考文献
・ | 10x TNE, Genomic Variation Lab | ||
・ | Capillary Adaptor Kit, GE Healthcare Lifesciences | ||
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