EDTA(wikipediaより転載)
0.5M EDTA溶液を予め作製しておくと、便利です。
例えば、TAEの作製なんかでも使いますので、是非作っておきましょう。
EDTAとはエチレンジアミン四酢酸(wikipedia)で、いわゆるキレート剤(wikipedia)です。
生化学の実験においては重金属をキレートするためとか、酵素を不活化させるためとかに使われております。
また、培養上皮細胞にEDTA処理をするとCaでくっついているカドヘリンがほどけてしまいます。
実生活ではシャンプーも挙げられるそうです。
では、以下に調整方法を示します。
[Materials]
0.5M EDTA(pH8.0)の調整 | ||
試薬もしくは溶液 | 使用量(1 L) | 最終濃度 |
EDTA (EDTA 2Na 2H20) |
186.1 g | 0.5 M |
固形化NaOH (pH調整用) |
20 g前後 | |
5N NaOH (pH調整用) |
適量 |
1. 800 mLの超純水にEDTAの粉末をゆっくり加えスターラーで撹拌する。
2. 固形化NaOHだんだんと加えて、EDTAを溶かす(pHの上昇に伴い溶けて行く)。
3. EDTAが溶けきったら、水酸化ナトリウム溶液でpHを8.0にし、1Lまでメスアップする。
4. オートクレーブして常温保存。
実際の実験では0.1~6mMの濃度で使用することが多いです。
なので、この作製した溶液は完全なストック溶液となります。1Lも作製する必要がなければ、200 mLであったり500 mL であったり各自調節をしてください。
また本プロトコールではEDTA 2Na 2H20を使用しておりますが、EDTAはNa塩が異なるものも売られています。別のものを使う際には分子量の計算をし直すとともに、追加するNaOHの量も調整してください。
EDTAは各種金属イオンとキレート結合をしますが、そのキレートの効果は溶液中のpH濃度に依存します。なのでpHを必要以上に高くしてしまうと、よくありません。
EDTAはキレート剤の万能薬である一方で、EGTAのようにカルシウムイオン選択的にキレートするものもあります。
関連記事
・ | TAE緩衝液(50xTAE buffer)の調整 |
・ | カドヘリン |
参考文献
・ | Wikipedia contributors. “エチレンジアミン四酢酸.” Wikipedia. Wikipedia, 22 Jan. 2012. Web. 12 Feb. 2012. | ||
・ | EDTA類の違い, 同仁科学研究所 | ||
・ |
|
||
・ |
|