発生生物学の中でも初期胚の形態形成は
受精後から日を追うごとにダイナミックに変化をしていきます。
過去にLSPでは映像作品の紹介にて
などを紹介しております。
wikipediaより転載
では、実際の研究はどのように行なわれているのでしょうか。
文部科学省科学
研究費補助金・新学術領域研究「哺乳類初期発生の細胞コミュニティー」のHPにて、
初期胚解析の素晴らしいプロトコール集がPDFにてダウンロードできます。
もちろん初期胚の解析以外にも有用です。
また、このプロトコールを元に構築した実験系で論文を出した際には謝辞にてその旨を記載しましょう。
PDFに書かれている内容は以下の通りです、
参考にしてください。
(体外受精/着床前胚)
・マウス体外受精
・着床前胚の回収/培養
・インジェクションシステム
・shRNA による遺伝子ノックダウン法
・通電法を用いたインジェクション
・凝集キメラを用いたキメラマウスの作製
・着床前胚の蛍光免疫染色
(遺伝子改変マウスの作製)
・Recombineering 法による BAC・プラスミッド DNA の改変
・コンディショナル・ターゲティングベクターの迅速作製法
・Mini-transposon を用いたターゲティングベクターの構築
・ES 細胞の培養と相同組換え
・ES 細胞の注入によるキメラマウスの作製
・トランスジェニックマウスの作製
・マウス精管切除
・マウス子宮内胚移植
・マウス卵管内内移植
(着床後胚)
・着床後胚の回収
・Whole mount 蛍光抗体法
・endocytosis
・SCAT3 を用いたアポトーシス検出法
・マウス生殖細胞の可視化
・whole-mount in situ hybridization(色素法)
・whole-mount in situ hybridization(蛍光法)
・マウス全胚培養
・着床後胚の培養
・リポフェクションによる胚への局所的遺伝子導入
・エレクトロポレーションによる遺伝子導入
(細胞生物学関連)
・Monoclonal antibody 作製法
・抗体の affinity purification
・2D 培養系における上皮細胞極性の解析方法
・3D 培養における上皮細胞 cyst の解析法
・リポフェクションによる ES 細胞への遺伝子導入方法
(解析技術)
・DNA/RNA FISH
・ChIP-seq 解析
かなり濃い内容のプロトコール集かと思います。
最近は各領域ごとにプロトコール集のページを公開していることが多いので、
LSPにて紹介をしていきたいと思います。
なお、
新学術領域研究は5年間のプログラムであり、
哺乳類初期発生の細胞コミュニティーは平成21年度から平成25年度に渡って行なわれます。
よって、平成26年度以降はこのプロトコールを閲覧できるかはわかりません。
是非、興味がある方は一度目を通した上でダウンロードしましょう。
リソースのページには抗体染色の条件もエクセルファイルにてダウンロードできるようです。
出典
・哺乳類初期発生の細胞コミュニティー>リソース>プロトコールテキスト
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