最近に始まった話ではありませんが、
生物系の大学生が社会に出たとき、
学んだ知識と社会の知識のキャップを感じることがあるそうです。
実際、その感覚はなかなか否定できません。
生態学や免疫学ならまだ社会と寄り添える気がしなくもないですが、
分子生物学や細胞生物学なんかになると、
ズブズブと嵌れば嵌るほど、社会から遠ざかっていって、
最後にはもう二度とシャバには出れなくなってしまうとか。。。
しかしながら、中学生や高校生の頃と異なり、
大学というものは、自ら選んだ道ですので、
何か有意義なことを見つけてほしいのが親心であります。
今回、紹介する本は、
分子生物学を切り口にして人間社会を説明しています。
生物を学ぶ事に疑問を感じることがあれば、是非、読んでみていただきたいです。
時空を旅する遺伝子~最新分子生物学の不思議ワールド
岡田節人博士(wikipedia)は細胞の社会は人間社会と似ていると言ってたと記憶がありますが、
この本の著者 西田徹さんは生命の歴史や成り立ちは、人間社会のそれと同じであると言っています。
ひどく疎遠に思える科学と人間社会ですが、
その仕組みの巧妙さや、
そのあり方は、確かに似通っているのではないかと思わされる一冊。
M&Aやトヨタ生産方式などを引き合いに生物の進化を語ってくれます。
(また時間がるときにもう少し掘り下げて記事を書こうと思います。)
2005年に出版されたので、少し時間がたっておりますが、
生物系の学生には触れてみる価値があると思います。
もちろん生物が好きな社会人の方にも。
上記の本の画像からAmazonにリンクしてあります。
私の言葉よりも、そこにある書評やレビューを読んでいただいたほうが伝わりやすいと思います。