試薬一覧

アガロースゲルの作製

アガロースゲル(アガゲル)の作成方法を紹介します。 主にDNAの電気泳動に用いられます。 ゲル中のアガロースの濃度は実験に応じて0.5%〜4%に渡り、 目的とするDNAのサイズなどに合わせて調整する濃度を決定します。また、本エントリーでは、エチジウムブロマイド(EtBr)を先に添加するプロトコールを紹介しますが、 ラボによっては後からEtBrを加える後染めを行うこともあります。

20 x SSC 溶液の調整

Standard Saline Citrate (SSC) の作製方法について紹介します。 主にサザンブロッティングに用いられる溶液で、 ハイブリダイゼーションやトランスファー、洗浄液に至るまで、 その濃度を変えながら使用します。 なので20 xとはいっても1 x にして使用するとは限らないのがSSC溶液です。

1M HEPES バッファーの調整

HEPESとは4-(2-HydroxyEthyl)-1-PiperazineEthaneSulfonic acidを指します。 いわゆるグッドバッファーの一つです。 よく用いられるバッファーとしてTrisバッファーがありますが、 HEPESバッファーはTrisバッファーに比べて、 より生理的条件に近いです。 そのため、細胞培養、組織培養、タンパク質実験に多く用いられます。

フェノール・クロロホルムの調整

フェノール・クロロホルムの作り方です。 phenol、chloroform、isoamylalcoholが入っており、PCIとも呼ばれます。 もしくはクロロパン(chloropane)とも言うそうです。 フェノール・クロロホルムは核酸の抽出や精製に用いられます。 総じて、フェノールクロロホルム抽出とかフェノクロ精製などと言われます。 サザンブロッティングのような高濃度かつ精製度の高いDNAを回収する場合には、 中性フェノール抽出をした後に、フェノクロで処理を行います。 DNA抽出の一連の操作は今後の記事に譲り、 本エントリーではフェノール・クロロホルム溶液の作製方法を紹介します。

CIA 溶液の調整

Chloroform-isoamyl alcohol (CIA)、日本語にするとクロロホルム・イソアミルアルコールです。 クロロホルム:イソアミルアルコール = 24:1の割合で混ぜるだけの試薬ですが、 取り扱いには注意をしましょう。 主にフェノール・クロロホルムの作製時に入れられます。

水飽和フェノールの調整

水飽和フェノール、酸性飽和フェノールともいいます。 以前紹介した、平衡化中性フェノール(トリスフェノール)がDNA用であるのに対して、 こちらの水飽和フェノールはRNA用になります。 フェノール自体はもともと酸性であり、 酸性条件下ではDNAがフェノール層に取り込まれてしまいます。 この性質を利用することで水飽和フェノールはRNA抽出に使われます。

10 mg/ml エチジウムブロマイド溶液の調整

エチジウムブロマイド、もしくは臭化エチジウムといいます。 研究室などにおいてはエチブロ、もしくはEtBrと略されることが多いのではないでしょうか。 分子生物学の分野では、DNAといった核染色によく使用されており、 使用にあたっては取り扱いの危険性を強く教わっていることと思います。今回は10 mg/ml エチジウムブロマイド溶液の調整を紹介します。

5 M (および3 M)酢酸カリウム(KOAc)溶液の調整

酢酸カリウム(potassium acetate)は酢酸のカリウム塩です。 実験においては大腸菌からDNAを回収する際のアルカリ溶解法に使用されることが多いでしょうか。 今回は5 M, および3 M の酢酸カリウム溶液の作製方法を紹介します。

1 M 硫酸マグネシウム (MgSO4)溶液の調整

硫酸マグネシウム(magnesium sulphate)は、天然には七水和物にて存在しており、 海水や鉱物に含まれています。研究においては七水和物だけでなく無水物も利用されています。 今回はどちらの場合でも良いように、1 M 硫酸マグネシウム溶液の作製方法を以下に示します。