皆さんは顕微鏡を使ってらっしゃるでしょうか。
今回は対物レンズのお話です。
まずは下の画像を見てください。
それぞれの表示がどのような意味を持っているのか、
把握していますでしょうか?
是非、考えてみてください。
LifeScienceProjectはメーカー名のかわりに入れましたが、
残りの6つの表記がなんだかわかりますか。
PlanApo, 60x, 1.4, oil, ∞, 0.17です。
顕微鏡を扱っていれば対物レンズの知識が必要不可欠です。
もちろん知識がなくても撮影はできます。
ですが、研究者として使用するツールを理解しないままに使うことは真の研究者とはいえないのでしょうか。
答え合わせは下にスクロールしてください。
答え合わせはコチラ。
何問正解でしたか?
一つ一つの表記の意味についてはまた少しずつアップしていこうと思います。
特に開口数(wikipedia)や収差補正は優先的に記事を作ろうかと考えております。
簡単にですがそれぞれの表記の特徴を書いておきます。
対物レンズの表記 (今回の対物レンズ) |
意味 |
メーカー名 (LifeScienceProject) |
作製したメーカーの名前が入っています。 |
収差補正 (PlanApo) |
像面湾曲収差の補正があると”Plan”, 色収差の補正は二色か三色によって”Ach”や”Apo”が入れられる。 |
倍率 (60x) |
対物レンズの倍率 |
開口数,NA (1.4) |
開口数が大きいほど分解能が上がるが厚みのあるサンプルには不向きになる |
液浸 (oil) |
対物レンズに適した屈折率を作るのに必要な液浸条件。他にwater(W)やグリセリン(Gly)などがあり、液浸がいらない(air)の場合は表記がない。 |
鏡筒長 (∞) |
ほとんどが無限遠鏡筒長が採用されており、昨今では気にする必要はなくなりつつある。 |
カバーガラス厚 (0.17) |
対物レンズに適したカバーガラスの厚さ(mm), 大抵は0.17 mm推奨だがカバーガラスは0.15が多い。球面収差が考えられるが、通常の実験においては許容範囲内。 |
対物レンズによっては
開口数を手動で決める絞り付きレンズや
カバーガラス厚を手動で動かせる補正環付きレンズがあります。
また、さらに細かい情報を対物レンズに載せているメーカーもあり、
今回は代表的なもののみ紹介しました。
是非、役立ててください。
参考文献
・ | Wikipedia contributors. “対物レンズ.” Wikipedia. Wikipedia, 9 Jun. 2012. Web. 12 Aug. 2012. | ||
Wikipedia contributors. “開口数.” Wikipedia. Wikipedia, 1 Jul. 2012. Web. 12 Aug. 2012. | |||
・ | こだわりの対物レンズ選び ,蛍光イメージングのABC, OLYMPUS | ||
・ |
|