博士過程に在籍している学生の方の多くは進路について悩む事が多いでしょう。
また、博士課程に進学するかどうかで悩む学生もいらっしゃると思います。
LSPではこれまでに博士課程について考えるべく、
といった記事を公開しています。
ある意味では博士課程の厳しい現実を垣間みることができたのではないでしょうか。
実際、博士課程の学生の多くは、
アカデミックに残るか、それとも企業に進むかの二択を迫られます。
(医学部は事情が少し異なります)
アカデミックについては、指導教官を始め、その道を歩んできた方を間近で知る事ができますが、
企業についての情報を知るには難しいことが多いのではないでしょうか。
そこで、今回紹介するのは、就職四季報(会社四季報の就職版)です。
就職四季報は、
就職活動を行なう学生にとっては有名な本かもしれませんが、
博士課程進学を考える学生や、既に博士課程在学中の方にとっては馴染みがない本だと思います。
この就職四季報の巻末には、
業種別に博士課程終了予定者を採用した企業が、
過去三年間に渡って、各年度に採用した人数を記載しています。
もちろん、こちらの本の調査に協力をした企業だけですので、
こちらに記載がされていなくても、採用している企業も多くあります。
この本では、博士課程修了者の初任給や、
修士学部出身の方を含めた合計採用人数の対比なども、
各企業のページから知る事が可能です。
こうした細かい情報はさておきにしても、
巻末の業種ごとの採用人数を見れば、大体の状況を感じ取ることができるでしょう。
なお、2012年のデータ(採用人数、初任給)については、
就職四季報プラスワン(四季報のサイト)にて、公開されています。
→ドクター就職も応援! 2012年に博士を新卒採用する会社一覧
詳しいデータや、年によって採用人数に大きく差がある企業もあるため、
余裕があれば就職四季報を手に取って読むことをお勧めします。
2012年と比べて、少なくなっている例ですと、
医薬品だと武田薬品工業が2012年で採用が7名でしたが、2014年では0名。
塩野義製薬は2012年で採用が21名でしたが、以降は10名程度のようです。
他にも、2012年では協力のなかった企業がデータを開示している場合もあります。
博士課程修了後のキャリアとして、
企業に就職することを考慮にいれている方には、
大変意味のある内容ではないでしょうか。
参考文献
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