CBBとはCoomassie Brilliant Blue(クマシーブリリアントブルー)の略称です。
もともとは羊毛を染める為に開発された酸性の染料だそうです。
このCBBはタンパク質に吸着する性質を持っており、
簡単にほとんどのタンパク質を染めることができるため、
よく分子生物学の実験で利用されます。
CBB染色液もしくはCBB溶液などと言われることが多いです。
一方で、銀染色はCBB染色の100倍以上も検出感度が良いと言われており、
実験の目的に応じて、CBB染色と使い分ける必要があります。
また、CBBには分子構造の異なるR-250とG-250がありますが、
CBB染色液は、SDSポリアクリルアミドゲルでの染色などを想定しており、
検出感度の良いR-250が適しています。
なお、 G-250はタンパクとの結合により、色が赤から青へと変化するため、
主にタンパク質の定量に用いられます。
CBB R-250(wikipediaより転載)
では、CBB染色液を作るための組成から紹介していきます。
[Materials]
・CBB R-250
・メタノール
・酢酸
・ろ紙
CBB染色液 の調整 | |||
試薬 | 使用量(400 mL) | 使用量(1 L) | 最終濃度 |
CBB R-250 | 1 g | 2.5 g | 0.25%(w/v) |
メタノール | 200 mL | 500 mL | 50%(v/v) |
酢酸 | 40 mL | 100 mL | 10% (v/v) |
水 | 160 mL | 400 mL |
参考文献にも挙げているが、
CBBによるゲル染色を初めて行ったMeyerらはメタノール:酢酸:水を5:1:5の割合にて調整している。
また、参考書ごとに、メタノールや酢酸の量は異なることが多く、”正しい作り方”は決まっていない。
[Method]
1. メタノール、酢酸、水を混ぜ合わせる。
2. CBB R-250を加えて、半日ほど撹拌する。
(3. ろ紙を利用して、濾過を行う。)*
4. 密封することができる容器に入れて室温にて保存。数ヶ月近く使用可能。
*CBB粉末にもよるが、しっかりと溶けきっていれば行う必要はない。
この染色液は再利用が可能です。
染色に使用した後に、再度回収を行えば、
長期に渡り、何度でも扱うことができる。
参考文献
・ | Meyer, T. S.; Lambert, B. L. (1965). “Use of Coomassie brilliant blue R250 for the electrophoresis of microgram quantities of parotid saliva proteins on acrylamide-gel strips”. Biochimica et Biophysica Acta 107 (1): 144–145. . PMID 4159310. | ||
・ | Wikipedia contributors. “Coomassie Brilliant Blue.” Wikipedia, The Free Encyclopedia. Wikipedia, The Free Encyclopedia, 13 Mar. 2013. Web. 30 Jun. 2013. | ||
・ | Wikipedia contributors. “クマシーブリリアントブルー.” Wikipedia. Wikipedia, 11 Apr. 2013. Web. 30 Jun. 2013. | ||
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