20 x SSC 溶液の調整

Standard Saline Citrate (SSC) の作製方法について紹介します。

主にサザンブロッティングに用いられる溶液で、

ハイブリダイゼーションやトランスファー、洗浄液に至るまで、

濃度を変えながら使用します。

なので20 xとはいっても1 x にして使用するとは限らないのがSSC溶液です。

クエン酸が溶液中には入っているのは、クエン酸が入ることでDNAがキレートされ安定化するためです。

1
クエン酸ナトリウム(Wikipediaより転載)

また、似た溶液にSSPE溶液というものがありますが、EDTAを使うことでキレート効果が高くなっているそうです。

こちらについてはまた機会があるときに紹介いたします。

[Material]

・塩化ナトリウム(NaCl)  MW=58.44

・クエン酸三ナトリウム二水和物(C6H5Na3O7.2H2O, Trisodium citrate dihydrate) MW=294.10

20xSSCの調整
試薬 使用量(1L) 使用量(500 mL) 最終濃度
NaCl  175.32 g  87.66 g 3 M
C6H5Na3O7.2H2O  88.23 g  44.11 g 0.3 M
(1 N) HCl 適量 適量
超純水 <1 L  < 500 mL

[Method]

1. 試薬を水(8割の量ぐらい)で溶かし、1N HClを用いてpHを7.0になるよう調整する。

2. 水で目標量までメスアップをする。

3. 長期保存の場合にはオートクレーブ。

4. 室温もしくは冷蔵庫にて保存。

参考文献

 一般試薬の調整, 生命科学支援セクター 植物機能ゲノミクス部門, 三重大学 
 Wikipedia contributors. “クエン酸ナトリウム.” Wikipedia. Wikipedia, 9 Sep. 2012. Web. 9 Feb. 2013.
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