水酸化ナトリウム、Sodium hydroxideです。
NaOHといったほうがわかりやすいでしょうか。
別名、苛性ソーダとも呼ばれております。
(研究室ではほとんど呼ばれることはないように感じますが)
一般的には、
水道の中和剤や、石鹸の製造、紙製造、
食品関連に至るまで、
ありとあらゆる所で使われております。
非常に汎用性の高い試薬で、
中でも、主にpHの調整に使われることが多いのではないでしょうか。
他に研究室レベルで考えますと、
組織の溶解などにも使われております。
(DNA抽出 Hot-shot methodなど)
組織の溶解に使われるように、
水酸化ナトリウムは非常に危険であることを忘れないようにしてください。
原体および5%を超える製剤は劇物に指定されており、
実験室で扱われる水酸化ナトリウム溶液のたいていは、
劇物です。
水酸化ナトリウム溶液による化学熱傷
ーwikipediaより転載ー
こうしたことに留意した上で 溶液を調整しましょう。
既に出来合いの溶液を購入していることも多いとは思いますが、
あらためて水酸化ナトリウム溶液の作成方法を紹介したいと思います。
水酸化ナトリウム溶液の作り方を紹介します。
[Materials]
・水酸化ナトリウム(NaOH) MW=40.0
・超純水
5N NaOH溶液 の調整 | |||
試薬 | 使用量(50 mL) | 使用量(200 mL) | 最終濃度 |
水酸化ナトリウム(NaOH)* | 10 g | 40 g | 5 N** |
超純水 | 適量 | 適量 | 適量 |
*水酸化ナトリムは高い吸湿性と腐食性があるので注意して扱うこと。
**水酸化ナトリウムは1価の塩基なので、5 Nは5 mol/Lである。
[Method]
(200 mLの場合)
1. ビーカーに水を160 mL加えて、撹拌子を入れスターラーにかける。
2. 素早く試薬40gを測りとり、水にいれていく*。
3. 溶けきったとこを確認した後、200 mLになるようメスアップをする。
4. プラスチック製**の容器に入れ、密栓して常温で保存***。
*吸湿性があるので素早く作業を行う。元の試薬瓶のフタは終わったらすぐに閉める。また、水に入れると発熱するので注意。
** 腐食性があるため、高濃度の溶液の場合、ガラス容器だと溶けてしまう。
*** オートクレーブは不要。密栓をしないと炭酸ガスを吸収して炭酸ナトリウムの結晶が生じる場合がある。この際には、あらたに作り直す必要がある。
はかりとった試薬の量からメスアップの液量を決めることも多いようです。
どちらがやりやすいか考えてみてください。
また、試薬が皮膚につくなどした場合は大量の流水で洗浄すること。手袋、保護眼鏡の使用を推奨します。
参考文献
・ | Wikipedia contributors. “水酸化ナトリウム.” Wikipedia. Wikipedia, 2 Jun. 2012. Web. 1 Jul. 2012. | ||
・ | 5規定水酸化ナトリウム溶液の作り方(Ok wave) | ||
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