DNAやRNAをプロテイナーゼKを用いて抽出する際に必要になるのがDNA抽出溶液です。
よく用いられるのはTEN溶液にSDSを加えることが多いのではないでしょうか。
TNEバッファーはTris、NaCl、EDTAの混合溶液です。
TEバッファーと異なりNaClが入ることで、塩濃度を生理的な条件に近づけています。
本項で紹介するTNEバッファーの組成はEDTAがDNA抽出用のため濃度が高めです。
所属する研究室ごとにも少しずつプロトコールに違いがあるはずです。
NaClを加えない方もいますし、各溶液の濃度も参考文献によって異なっています。
今回紹介するDNA抽出液はあくまでも一例となりますので、
ご自身の研究室のやり方と比べた上で考えてください。
またMaterialの各溶液の作り方はリンク先を参考にしてください。
[Materials]
・1 M トリス塩酸バッファー(1 M Tris-HCl)*
DNA抽出溶液 | |||
試薬 | 使用量(100 mL) | 使用量(500 mL) | 最終濃度 |
1 M Tris-HCl | 1 mL | 5 mL | 10 mM |
5 M NaCl | 3 mL | 15 mL | 150 mM |
0.5 M EDTA | 2 mL | 10 mL | 10 mM |
10% SDS | 1 mL | 5 mL | 0.1% |
超純水 | to 100 mL | to 500 mL |
*pHは7.8や8.0を使用していることが多い。
[Method]
1. 上記の溶液を混合する
2. 室温、あるいは冷蔵庫にて保管**
**SDSが混合してあるので、オートクレーブは行わない。
オートクレーブを行う場合にはSDSを除いて、
オートクレーブの後に SDSを添加しましょう。
実験手法によっては後からSDSを加えることもありますし、
濃度も0.5%が推奨されるときもあります。
抽出するDNAのサンプルに合わせて対応してください。
参考文献
・ | Proteinase K(PDF), タカラバイオ株式会社 | ||
・ |
|
||
・ |
|